ハナバッハ黒とオーガスチン赤の組み合わせ

前回のオーガスチンコーティッドのモニターに続き今回は以下の組み合わせでモニターしてみました。
何を隠そうこの組み合わせは旧メディア・カームセットなのです。

1997年、私がメディア・カームに入りギターの管理を行っていました。
しかし当時使用していた旧メディア・カームセットのほかにも面白い組み合わせがないかと・・・

ということでいろいろ試してみました。

当初は低音にアランフェスクラシックシルバーを使ったり・・・
高音にGSPミディアムを使ったり・・・

そうこうしているうちに低音がコラム青になり・・・
高音がセシリア緑になったのです。

ですが・・・このメディアカームセット今ではこれで定着していますが
もう一度いろいろ考え直してみようじゃないかと・・・
そう思い原点に帰ってもう一度、高音ハナバッハ黒・低音オーガスチン赤を試してみました。
前回のオーガスチン・コーティッドは私(服部)だけで行いましたが
今回はギタリストの河野智美さん、菅原広志さんにもご協力いただきました。



河野智美


河野智美
使用楽器

張ってから安定までの様子

 
  • ハナバッハオーガスチンともに落ち着くまで2~3日要しました

  • 3日くらい経つと馴染んでこの今井ギターにも合ってきたように思いました

ハナバッハ黒(1~3弦)


  • 張った瞬間から、特に弦の柔らかさに感動しました
  • これまでサバレスオーガスチンなど固めの弦に慣れていたので
    押さえやすさもとても新鮮でした

オーガスチン赤(4~6弦)


  • 低音の伸びの良い音には、艶のある美しさを感じます
  • メロディーを低音弦で歌いたいときはこの美しい伸びが心地良いです

今井勇一 リミテッド(杉・ハカランダ)との相性


  • このギターはもともと響きのある楽器ですので、控えめな柔らかさが無駄な共鳴を抑え
    音楽的な響きとなってくれているようで新しい発見でした

総合評価


  • 立体的な音というより伸びの良い音がバランスよく出ている感じがします。
  • この組み合わせはとてもバランスが良いです。
  • 奇をてらわない、クラシックギターの自然なやさしい音が出ていると思います。
  • カヴァティーナのような美しいメロディーラインの曲によく合うと思いました。

河野智美オフィシャルサイト
河野智美公式ブログ



菅原広志


使用楽器 
  • 桜井正毅 パリコンモデル
    • 松・中南米ローズウッド
    • 2000年
    • 650mm

普段使用

高音弦と低音弦のバランス


  • 張った直後
    • 同じメーカーでないのでアンバランスと感じた
  • 時間を置くと
    • メーカー違いが面白く良いキャラクターになっていると感じた
    • よって曲の中で伴奏とメロディーの弾き分けが明確に行えそう
  • 上記を加味するとバランスが取れてると言える

ハナバッハ黒(1~3弦)


  • 安定までの期間と様子
    • 良く伸びなかなか安定しないので長持ちすると思う
    • 2日以降は落ち着いてくるがそれでも伸びる
  • 音色
    • 比較的クリアな音質でしっかりとしている
    • 存在感の有る音
    • しっかりとしたタッチで良さが出る
  • 立ち上がり
    • 普通
  • 3弦について
    • 初めは3弦の太さに違和感と鈍さを感じる
    • 3弦が太いため親指を使ってバスを出すとき弾きやすい

オーガスチン赤(4~6弦)


  • 弦の安定
    • 張ってすぐ→さほど良くない
    • 2日以降は落ち着き調弦も比較的ラク
  • 弦の太さ
    • ちょうど良く標準的
  • 音色
    • シャキッとというより少し丸みがある
    • 濁るような音ではなくクリアーさも若干ある
    • 心地良い感じ
  • 音の立ち上がり
    • 速くはないが程良い感じ

総合評価


  • とても面白い組み合わせですね。
  • バロック時代の曲などには合わなそうな印象を受けました。
  • ロマン派や現代曲には良さそうに感じました。



服部文厚



張った直後から安定するまで


  • この組合せを自身の今井リミテッド松・ハカランダに張るのは初めて
  • まずハナバッハ黒の柔軟さを再認識しオーガスチン赤の6弦の深い音色が好印象
  • 落ち着くまでは低音にアンバランスさを感じるが落ち着いたら張りも出て良い感じ
  • 高音の落ち着きは早くはないが落ち着くとしっかりした音になる。


ハナバッハ黒1~3弦


  • 個人的にこの弦は爪のノイズが他の弦に比べると少ないのが好印象だった
  • 今回もその印象が強い。しばらく使っていなかったため再認識できた
  • 柔らかく歌わせるにはもってこいなのでは?

オーガスチン赤(4~6弦)


  • 弦のバランスに特徴がるような印象を受ける
  • 特に5弦が力強く、6弦には奥行きの深さを感じる
  • ややアンバランスに感じるのところに面白みがあるのではと思う
  • よい意味でテンションがしっかりあり親指のアポヤンドを使用して踏み込んだときに応えてくれる
  • グリッサンドした時のフィンガーノイズが出やすい

高音弦と低音弦のバランス


  • 両者とも合わせるにはちょうど良いテンションのように感じます。
  • 中庸で使いやすい組み合わせと感じました。





弦のパッケージ

ハナバッハ黒 オーガスチン赤


参考までに他の弦のテンションを交え表にしてみました。


弦のセット1弦(kg)2弦(kg)3弦(kg)4弦(kg)5弦(kg)6弦(kg)合計(kg)
高音ハナバッハ黒低音オーガスチン赤8.06.06.17.6 7.27.041.9
高音セシリア緑低音コラム青7.95.76.07.56.66.9840.68
プロアルテノーマルセット7.65.65.87.97.66.841.3
ハナバッハSi200MLセット7.55.96.06.87.27.240.6


あくまで個人個人の意見をまとめたものです。
実際にお使いいただいてご判断ください。


記事:服部文厚

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